28.5.11

Lady Gaga - Born This Way


01. Merry the Night
02. Born This Way
03. Government Hooker
04. Judas
05. Americano
06. Hair
07. Scheiße
08. Bloody Mary
09. Black Jesus † Amen Fashion *
10. Bad Kids
11. Fashion of His Love *
12. Highway Unicorn (Road to Love)
13. Heavy Metal Lover
14. Electric Chapel
15. The Queen *
16. You and I
17. The Edge of Glory

今や世界のスーパースターであるLady Gagaのニューアルバム「Born This Way」の感想。デビュー作「The Fame」とその続編である「The Fame Monster」を経てリリースされた本作は、Gaga本人曰く「最もパーソナルな作品」だそう。個人的に、私の中では「The Fame Monster」はミニアルバム(Ver. 1.5)だと思ってるので、「Born This Way」が正式な2ndアルバムだと思っています。本作は14曲収録のStandard Editionと、ボーナストラック3曲追加した17曲収録+Remixが5曲収録(日本盤は7曲収録)の2枚組Deluxe Editionの2形態に分かれており、私は2枚組のDeluxe Editionを購入。個人的にDisc 2のRemix集には全く興味無い(というか聴いてもいない)ので、Disc 1のみレビューさせてもらいます。ちなみに日本盤は何故かライナーノーツが付いていない(対訳のみ)のでご注意。

1stシングルは「Born This Way」。普遍的なメッセージを歌ったポジティブなエネルギーに満ちたダンスナンバーで、今までのGagaに無かったタイプの楽曲ですね。歌詞は良いなと思うんですが、ただ、曲の方がちょっと......なんかポップ過ぎて好きになれず。確かにキャッチーだしメッセージ性もあって、世界的に大ヒットしたのも分かるんですが、なんかダサいっていうか。この曲聴いて、正直アルバムがどうなるのか不安でした。しかし、そんなモヤモヤを一気に払拭させてくれたのが2ndシングルの「Judas」。Gaga作品でお馴染みのRedOneプロデュースの楽曲なんですが、「Bad Romance」をさらにハードで尖ったサウンドにアップグレードしたような、これぞGagaの真骨頂!とでも言うべきキャッチーなダンスナンバーとなっています。大ヒットした「Born This Way」と比べると、チャートアクションはあまり著しくないようですが、私はこっちの方が断然好き。確かに過去の彼女のヒット曲の焼き増しかもしれないけど、それでも良いものは良いと思う。Videoの方も、ここ最近の数作で見られる難解でグロテクスな映像なんかじゃなく、単純明快なエンターテインメントを展開していて視覚的にも楽しめました。そして、3rdシングルはアルバム本編のエンディングを飾る「The Edge of Glory」。この曲、配信限定のプロモーションシングルだったはずが、評判の良さから急遽3rdシングルに決定されたみたいです。ただ、個人的にこの曲もポップ過ぎてあんまり......。Videoを観ればまた印象が変わるのかな。

ひとまず総評は置いといて、とりあえずアルバム曲の方から紹介すると、特に気に入っているのが、オープニングから力強いメロディーと歌唱でアルバムの世界観に引き込む「Merry the Night」、情熱的な歌声を聴かせるラテン調の「Americano」、レトロで懐かしいバンドサウンドと現行エレクトロサウンドが融合したGaga流エレクトロロック「Hair」冒頭からドイツ語の台詞が飛び出すクールな四つ打ちダンスチューン「Scheiße」、80年代のテクノミュージックを彷彿とさせるBlack Jesus † Amen Fashion」、高らかなサビと緩急の効いたバンドサウンドが高揚感を掻き立てる「Highway Unicorn (Road to Love)」、Madonnaを彷彿とさせる歌声を聴かせるダークな質感の「Electric Chapel」辺りかな。特にガツンと来たのが6曲目の「Hair」!この曲大好き!!今までのGagaにありそうで無かった突き抜けたロックサウンドは痛快!何処か切なげなメロディーもツボ。今回のアルバムの中で一番気に入ってる曲です。他にも、Goldfrappもビックリの過激なエレクトロクラッシュナンバー「Government Hooker」、ゴシックなおどろおどろしさ漂う「Bloody Mary」へヴィなギターのイントロからキラキラしたシンセポップに早変わりする「Bad Kids」、え?これがLady Gaga...?と驚かざるを得ない激キャッチーなバブルガムポップ「Fashion of His Love」、タイトルとは裏腹に無機質で温度低めなエレクトロチューン「Heavy Metal Lover」テンポの速い前半からゆったりした後半に転調する懐メロ歌謡ポップス「The Queen」、アルバム中唯一のミッドテンポとなる聴かせるロックバラード「You and I」など、好曲も多し。

正直言って最初はあまりピンと来なかった。殆どがハードな四つ打ちエレクトロ+80年代風メロで占められているため、似たような曲調が続き、1曲1曲の違いが良く分からなかったんですが、これが聴けば聴くほど1曲1曲の違いが分かってくるようになり、どの曲もだんだん好きになっていくという。共通するのは、とにかく80'sっぽいキャッチーで懐かしいメロディーの曲が多いこと。また、1曲の中で劇的にテンポが変わったり、コロコロと目まぐるしく転調したりと、緩急の効いた曲が多いことも特徴的。そして特筆すべきはGagaの歌唱法の変化。1stでは可愛らしい歌声でサラッと歌ってた印象があったんですが、本作ではドスの効いた歌声だったり、はたまた演歌歌手並みにコブシを効かせたりと、だんだん声が太くなってるというか、歌声に力強さが備わってきてるんですよね。逆に、吐息のようなウィスパーヴォイスだったり、無機質で冷たく淡々とした声色だったり、初期の可愛らしい歌い方だったりと、ライブで喉を鍛えた分、デビュー期よりも格段に歌唱力&表現力が増しているんじゃないでしょうか。リリックの方も、以前より内容が幅広くなってることから、ようやく彼女のやりたいことが存分に反映されている感じがします。楽曲の幅広さよりも、アルバム1枚のトータル性を重視したであろう統一感の良さに加えて、17曲というボリュームを感じさせない聴きやすさもあり、おまけに曲順の構成も上手い。妙だと思ってた「Born This Way」も、アルバムの流れで聴くと好きになってきました。賛否両論あるでしょうが、このアルバムは本当にスルメ!!第一印象が悪かった人は、試しに何回も聴いてみてください。1曲1曲が良く出来てるし、今の勢いと共に新たなるLady Gagaが凝縮された素晴らしいアルバムだと思います。太鼓判!