28.4.13

Single Review Vol.3 (Apr./2013)

Avril Lavigne - Here's to Never Growing Up

2年ぶりに帰ってきたAvril Lavigneの新曲。ここ最近のAvrilの先行シングルと言えば「Girlfriend」「What the Hell」と、チアリーディング的なはっちゃけたポップチューンが多かったですが、同じポップ路線でも今回久しぶりにデビュー期を彷彿とさせるアコースティックなミッドナンバーで来ました。これが中々良い曲で、Taylor Swiftの「We Are Never Ever Getting Back Together」みたいなループするアコギと四つ打ちビートのアレンジが彼女の声質に合ってるんだよね。軽やかなんだけど軽過ぎない、丁度良い塩梅なんじゃないでしょうか。前作「Goodbye Lullaby」はセールス的にも批評的にもあまり振るわない結果でしたが、今回はポップでキャッチーなアルバムになりそうで楽しみです。Avrilはやっぱり元気なPop Rockでなきゃね!



20.4.13

Bastille - Bad Blood


01. Pompeii
02. Things We Lost in the Fire
03. Bad Blood
04. Overjoyed
05. These Streets
06. Weight of Living, Pt. Ⅱ
07. Icarus
08. Oblivion
09. Flaws
10. Daniel in the Den
11. Laura Palmer
12. Get Home
13. Weight of Living, Pt. Ⅰ*

UK出身の新人バンド、Bastilleのデビューアルバム「Bad Blood」の感想。Bastilleとは、フロントマンのDan Smithを中心とした4ピースのインディーロックバンドで、バンド名の由来は、フランス革命の始まりであるバスティーユ牢獄襲撃が起きた日(7/14)とDanの誕生日と同じであることから、Bastilleという名が付けられたそうです。メディアからのプッシュも一切無い、無名の新人であるにも関わらず、メジャーデビューシングル「Pompeii」は全英2位を獲得。さらにデビューアルバムである本作もUKアルバムチャートで全英1位に輝き、瞬く間にブレイク。シングルアルバム共に今もなおロングヒット中と、早くも今年一番の新人アーティストとして目覚しい活躍を見せています。ちなみに本作は全曲Dan Smith単独によるソングライティングとなっており、さらにプロデュースはDan本人とMark Knewによる共同プロデュースと、アルバム全編通してBastille独特の世界観が貫かれています。

アルバムからのリードシングルで全英2位を獲得した「エーエオッエオッ エーエオッエオッ」という雄々しいコーラスが耳に残る躍動感溢れるエレクトロポップ「Pompeii」、力強いビートにストリングスの美しい音色がマッチしたキャッチーなポップソング「Things We Lost in the Fire」、ちょいレゲエテイストな哀愁漂うミッドバラード「Bad Blood」、タイトルの意味とは裏腹に哀しみに満ち溢れた狂おしいバラード「Overjoyed」、レゲトン風の3連ビートを取り入れたキャッチーなアップ「These Streets」、80's風の懐かしさが込み上げる煌びやかなエレクトロポップ「Weight of Living, Pt.Ⅱ」、土着的なビートを打ち鳴らす異国情緒漂うアップ「Icarus」、ピアノ弾き語りのシンプルな演奏に切なげな電子音が良いアクセントになっているバラード「Oblivion」、バスドラのビートとファミコンみたいなピコピコしたウワモノがユニークなミッド「Flaws」、Queenを彷彿とさせるクラシカルなバラード「Daniel in the Den」、こちらも80'sテイストの爽快に駆け抜けるエレクトロポップ「Laura Palmer」、切なくも美しいメロディーが胸を打つ本編ラストを飾るバラード「Get Home」、シークレットトラックとして収録されている和やかなポップチューン「Weight of Living, Pt.Ⅰ」(6曲目のPt. Ⅱとはほぼ別の曲)と、英国直系のポップで親しみやすいメロディーに、捻りの効いたユニークな音使いが施されたカラフルなアルバムとなっています。

結論から言うと、このアルバムかなり好きです!!とにかくメロディーがよく出来た曲が多い。アップはどれもキャッチーでノリが良く、ミッド~バラードはメロディアスで心にグッと来る楽曲ばかり。ポップでカラフルながらも、UKらしい少し影のある雰囲気が魅力的です。さらに生音打ち込み手法問わず、様々なジャンルの音楽を折衷した多彩なアレンジも◎。ソングライティングのみならずプロデュースもDanが全曲関わってるだけあって、彼のやりたいことが十分発揮されていて、全体的に楽しんで作られた感じがしました。あと歌も上手いしね(特にファルセットが綺麗)。Digital Spyのレビュー(満点!)で比較対象にColdplayとFlorence and the Machineが挙げられていましたが、確かにこの2組に共通する点が多いかもです。どちらかというとややSSW寄りな音楽性なので、Marina and the Diamondsにも近いかも?現実離れしたファンタジックな世界観のアルバムですが、あまり内省的過ぎず、気軽に楽しく聴けるポップミュージックとしても楽しめるので、色んな人にお薦めできるアルバムですね。とにかく大好きなアルバム!!サマソニにも出演するみたいだし、この際日本盤も出してもらって(歌詞も気になるから)、単独公演して欲しいです!!

2.4.13

Hurts - Exile


01. Exile
02. Miracle
03. Sandman
04. Blind
05. Only You
06. The Road
07. Cupid
08. Mercy
09. The Crow
10. Somebody to Die For
11. The Rope
12. Help
13. Heaven *
14. Guilt *

Theo Hutchcraft(Vo./通称:セオ様)とAdam Anderson(Synth/Guitar)の二人による、マンチェスター発のダンディズム溢れる耽美系エレクトロポップデュオ、Hurtsの2ndアルバム「Exile」についての感想。2010年9月にリリースされたデビューアルバム「Happiness」から丁度2年半ぶりの新作となります。タイトルである「Exile」とは、「亡命」「追放」「流刑」などの言葉を意味しており、まさにHurtsのイメージにピッタリな言葉。間違えても某国民的ダンス&ボーカルユニットのことではありません。ついでに言うと邦題の「孤高」ってのもなんかちょっと違う気がする。さらについでに言うと全曲邦題付けるのは面白過ぎるのでもう本当にやめて下さい、と一応突っ込んでおきますね前作発売後、1年半にも及ぶ長期のツアーを経てから本作の制作に取り掛かった彼らは、アリーナなど大きな会場でのライブで映える音作りを目指したとのこと。それまで行っていたピアノでの作曲とは異なり、ギターでの作曲を中心にアルバムを作り上げた結果、前作以上にロック色が強まり、ライブ映えする壮大で力強いサウンドへと進化。よりワイルドに、より激しくダークな世界観のアルバムに仕上がっています。

アルバムの幕開けは、重厚なドラムビートと不穏な電子音が暗黒世界へ誘うアルバム表題曲「Exile」から始まり、エモーショナルなロックナンバーで新境地を切り開いた先行シングル「Miracle」、地べたを這いずる様な鈍重なビートに粘っこいメロディーとコーラスが絡み合う「Sandman」、壮大なスケールのサウンドに「オエオエオ~オエオエオ~オ~」というキャッチーなコーラスが映える悲恋のバラード「Blind」、「Wonderful Life」を彷彿とさせる呟くような抑えた歌い方で聴かせる四つ打ちエレクトロナンバー「Only You」、アルバムから一番最初に公開された楽曲であり静から動へと緩急の効いた激しい展開が鮮烈なインパクトを与える「The Road」、ニューウェーブテイストの猥雑エレクトロナンバー「Cupid」、シリアスな曲調の合間に「エーム!イー!アール!シー!ワーイ!」という子供(?)の掛け声が挟まれるのが面白い「Mercy」、靄がかかったようなアンビエントな音作りが展開されるスローナンバー「The Crow」、王道のメロディーとセオ様の美しい歌唱が聴ける渾身のロックバラード「Somebody to Die For」、U2を思わせる壮大で力強いロックナンバー「The Rope」と緩むことなくハイクオリティな楽曲が続き、ラストはElton Johnがピアノで参加した美しく神々しいロックバラード「Help」でアルバムは幕を閉じます。また、DX盤及び日本盤には「Sunday」の二番煎じ的な美麗なポップソング「Heaven」、ピアノ弾き語りのバラード「Guilt」などのボーナストラックも収録されています。

Hurtsらしい耽美でダークな世界観はより色濃く深まり、前作から格段にパワーアップしたことが伺える本作。中でも特徴的なのが、前作「Happiness」以上に多彩なアレンジが施されていること。エレクトロからアコースティック、ニューウェーブからインダストリアルロックまで多岐に亘るサウンドスケープは、とにかく一つ一つの音が緻密に作り込まれていて、ストイックなまでに実験的。ロック色が強いながらも、前作よりも楽曲に幅が広がり、バラエティ豊かなんですね。しかもアルバムの流れにメリハリが効いていて、なおかつ統一感も取れているので、1枚通して疲れることなく(それでいて聴き終わった後は程良く心地良い疲労感でw)スッキリ聴けるのが良いです。とにかく恐ろしいまでの完成度の高さ。逆にメロディーが割と似たり寄ったりというか、比較的キャッチだった「Miracle」以外は案外地味?というか、最初の1~2回通して聴いただけだと、ちょっと難解な印象になってしまいがちかもしれません。しかし、聴けば聴くほどメロディーの良さに惹き込まれてしまい、ソングライトの方も良く練り込まれているんじゃないかな、と思いました。サウンド自体はインパクトの強い曲調が多いから、あえてメロは抑え目にしたのかも。あと、ライブ映えしそうな曲が多いので、ライブでも是非聴いてみたいですね。「Cupid」とか絶対盛り上がりそうw

前作は分かりやすいポップソングを網羅した自己紹介的ポートフォリオと言えるアルバムだったけど、今作は長い年月を掛けて濃密に描き込まれた1枚の絵画と言えるアルバム。1曲1曲切り取って聴くというよりは、アルバム1枚通して味わって聴いて欲しいですね。とにかく、今回のアルバムも素晴らしく、満足の出来でした!