27.9.14

Single Review Vol.15

きゃだ……気づいたらもう秋じゃないの……。

Taylor Swift - Shake It Off

皆大好きテイ子ことTaylor Swiftの新曲です。今までやってきたカントリーをかなぐり捨ててMax Martin、Shellback、Ryan Tedderらポップフィールドの売れっ子プロデューサーとガッツリ制作した初のポップアルバムと話題の10月29日発売の新作「1989」からの先行シングルとなります。流行りのブラスサウンドを取り入れつつもキャッチーで弾けたバブルガムポップチューンで、今までの彼女のイメージをブチ壊すような楽曲となっている所為か、中々の賛否両論を巻き起こしてる模様。私も最初「どうなのこれ?」とか思ってたけど、聴いてく内に段々好きになってきました← 特にサビの「'Cause the players gonna play, play, play, play, play And the haters gonna hate, hate, hate, hate, hate」といった安っぽい歯切れの良い反復フレーズが妙に癖になってきます。あと途中のラップパート(笑)(通称:テイラップ)も曲の安さをさらに加速させていてとても素晴らしい。以前のカントリー路線が好きだったファンからすると複雑な気分かもしれないですが、私は気に入ってます。よく考えるとこういったポップ路線なら前作から既にやってたし、違和感無く楽曲をモノにしてるんじゃないでしょうか。アルバムが楽しみ。MVもバレエダンサーやチアガールなどに扮したテイ子が頑張ってダンスしていますが、どれもこれも全く色気が感じられないのが逆に素敵ですね。Go Go Tay!


18.9.14

BANKS - Goddess

Release: 9 September 2014 (US)
Label: Harvest

Tracklist:
01. Alibi
02. Goddess
03. Waiting Game
04. Brain
05. This Is What It Feels Like
06. You Should Know Where I'm Coming From
07. Stick
08. Fuck Em Only We Know
09. Drowning
10. Beggin For Thread
11. Change
12. Someone New
13. Warm Water
14. Under the Table
15. And I Drove You Crazy *
16. Fall Over *
17. Before I Ever Met You *
18. Bedroom Wall *

カリフォルニア出身の新人女性SSW、Jillian BanksことBANKSのデビューアルバム「Goddess」の感想。2013年にシングル「Before I Ever Met You」でデビューし、2枚のEPをリリース。さらに今年に入ってから、BBC主催の毎年行われている新人アーティストを選ぶ「BBC Sound of 2014」で第3位に選ばれ、期待の新人として注目を集めました。端正でモデルの様な容姿の持ち主の彼女ですが、その音楽性は女性版James Blakeとも比喩される位にダークで深みのあるエレクトロサウンドで、歌唱力も抜群。その独特の音楽性はLana Del Reyや同時期に話題を呼んだFKA twigsと比較される程。その美貌も手伝ってかファッションアイコンとしても注目され、高いポテンシャルを秘めた新人として徐々に人気を博しています。そして今月に待望のフルアルバム「Goddess」がリリースされたわけですが、今まで発表された先行シングル4曲のみならず、過去にリリースされた「Fall Over」「London」等のEPからも惜しげも無く(ほぼ全曲)収録され、その結果ボートラ込みで収録曲全18曲中11曲が既発曲で占められるというまるでS○ny歌姫のオリジナルアルバム状態という大変なことになってしまいました。そんなデビューから現在までの彼女の歴史が詰め込まれた今作ですが、制作陣にSOHN、Lil Silva、TEED、Al ShuxらUK出身のプロデューサーを起用と、全体的にヨーロッパ寄りのプロダクションで制作。エレクトロを基調に、R&B、アンビエント、ダブステップ、ベースミュージック、さらに今までの彼女には無かったタイプのアコースティック寄りの楽曲まで多彩なサウンドを取り入れた方向性の作品となっています。

アルバムのオープニングを飾る浮遊感のある美しいR&Bナンバー「Alibi」、地を這うようなベースサウンドと冷淡に抑え目に歌い上げるBANKSのボーカルが妖しげな魅力を放つ「Goddess」、重低音の効いたダークで重苦しいトラックに怨念めいた冷やかな囁き声に脳内を支配される「Waiting Game」、アルバムからの1stシングルで後半からの慟哭の様な絶唱が圧巻のエレクトロバラード「Brain」、Aaliyahの3rdを彷彿とさせるひんやりとした感触のシンセR&Bナンバー「This Is What It Feels Like」、Lana Del Rey「Video Games」やRihanna「Stay」のソングライターで知られるJustin Parker共作によるソウルフルなパワーバラード「You Should Know Where I'm Coming From」、コロコロと曲調が変わる展開が面白いエキゾチックなアップナンバーで変化球を飛ばす「Stick」、刺激的なタイトルとは裏腹にスウィートでアトモスフェリックなR&Bナンバー「Fuck Em Only We Know」、呪詛のような男の声のSEやコーラスがおどろおどろしさを放つダークでドロドロしたミッドナンバー「Drowning」、ライブ映えするダークで攻撃的なアップナンバー「Beggin For Thread」、切なく美しいメロディーを紡ぎ上げるドラマティックなバラード「Change」、陽の光の様に包み込むような聴き心地の良さで新たな一面を覗かせるアコギ弾き語りバラード「Someone New」、シンプルながらも細部までこだわった音作りとボーカルワークで聴かせるアンビエントR&Bナンバー「Warm Water」、アルバム本編ラストを飾るに相応しい情感溢れるピアノバラード「Under the Table」と、打ち込み主体のビートの効いた楽曲から、堅実なアコースティックバラードまで、多彩な楽曲が収録されたアルバムとなっています。さらにDX盤のみ収録のボーナストラックには、「And I drove you crazy~」と呪術的に連呼し続けるアンビエントR&Bナンバー「And I Drove You Crazy」、Björkのような独特のスケール感のある音作りと圧巻の歌声を聴かせる「Fall Over」、ダークで重厚感のあるミッドナンバー「Before I Ever Met You」、変則的なビート使いが印象的なアンビエントR&Bナンバー「Bedroom Wall」と、過去のEPからの名曲が収録されています。

シングルなどの既発曲を聴く限りだと、エレクトロ一辺倒なのかなーと思いきや、R&Bだったり、生音主体のバラードだったりと、意外と振れ幅が広く、"ビートミュージック界の歌姫"と言う触れ込みだけには収まらない、"BANKS"という1人のアーティストの色んな一面が詰め込まれたアルバムとなっています。また、よく比較対象として挙げられているLana Del ReyやFKA twigsらと比べると、アーティスティックで才気迸る彼女らとは違って、もっと(良い意味で)普遍的で大衆的な、地に足付いたSSW的志向が強いのがBANKSなのかな、と感じました。特にシングル曲では見られなかった「Someone New」や「Under The Table」のような生音主体の正統派のバラード曲では、それが顕著に表れている気がします。一番影響を受けたアーティストがFiona Appleだそうなので、やっぱり根本にあるのはSSW的スタイルなのかな、と。ただ、1曲1曲で見るとクオリティの高い曲が多いんですけど、アルバムトータルだとちょっと色んなタイプの曲を詰め込み過ぎてて散漫な印象だったかな。既発曲が半数以上占めてるのもあるとは思うけど、散漫な上に聴いてて途中でだれる部分も多くて、ちょっと冗長に感じてしまいました。曲数も多いしね。間に挟まれてる生音主体のバラードもアルバムの他の曲とカラーが違い過ぎて、アルバムの流れを崩しちゃってるかな、と……。個人的にはもう少し曲数削って方向性を絞って、バランス良く纏めてくれた方がもっと良かったかな、と思いました。ただ、1曲1曲は本当に良い曲ばかりなので、通して聴くというより、単曲聴きするにはもってこいのアルバムですねw というわけで、ちょっと辛口でお送りしてしまいましたが、サマソニでのBANKSちゃん超絶可愛かったし、ファンであることに変わりないので、これからも応援していきます!