28.11.14

Cheryl - Only Human

Release: 11 November 2014 (UK)
Label: Polydor

Tracklist:
01. Intro
02. Live Life Now
03. It's About Time
04. Crazy Stupid Love (Feat. Tinie Tempah)
05. Waiting For Lightning
06. I Don't Care
07. Only Human
08. Stars
09. Throwback
10. All in One Night
11. Goodbye Means Hello
12. Coming Up For Air (Feat. Joel Compass)
13. Fight On
14. Yellow Love
15. Beats N Bass
16. Tattoo *
17. Firecracker *
18. I Won't Break *

英国を代表するポップスター、シェリルたそことCheryl Coleのニューアルバム「Only Human」の感想。前作「A Million Lights」から2年ぶりの、通算4枚目になるソロアルバムとなります。今年に入ってから、恋人のJean-Bernard Fernandez-Versiniと交際3ヶ月で結婚というスピード婚を発表し、Cole性からCheryl Ann Fernandez-Versiniへと改名。さらに今シーズンのX Factor UKにも審査員として復帰し、公私ともに順調なキャリアを重ねている模様。既に先行シングルである「Crazy Stupid Love」、「I Don't Care」の2曲も立て続けに全英No.1を獲得し、未だ衰えない人気ぶりを博しています。もはや"元Girls Aloudの"という枕詞が不要になってしまった位ソロアーティストとしての貫録が付いてますね。そんな幸せいっぱいの中で完成されたシェリルたその新作、同時発売の新作で強力なライバルが多かった所為でアルバムチャートでは初登場7位とずっこけてしまいましたが、内容はどうなっているのでしょうか。制作には同じ元GAのNicola Robertsがソングライターとして4曲提供、他にはJohn Newman、Bonnie McKee、ボートラにSiaや1DのLiamらが参加と、今回もなかなかユニークな人選となっています。ちなみに今までのアルバムに皆勤賞で参加してたwill.i.amは、スケジュールが合わなかったのかそれとも見限られちゃったのか、今回不参加となっている模様。ブックレットの中の写真のマイルドヤンキー感にビビりつつ、アルバムの感想行ってみます。

映画のワンシーンのような厳かなイントロから始まり、Madonnaを思わせるポエトリーリーディングを披露する妖しげなダンスチューン「Live Life Now」で幕開け、90年代のハウステイストで聴かせるダンスチューン「It's About Time」、ジャジーにスウィングするビートとトレンドのホーン使いで攻めるラグジュアリーなアーバンポップナンバー「Crazy Stupid Love」、スケール感のあるコズミックなパワーバラード「Waiting For Lightning」、売れっ子ソングライターBonnie McKeeとスリザリンことイギリスの人気ソウルシンガーJohn Newmanの二人をソングライティングに起用したキャッチーなエレクトロダンスチューン「I Don't Care」、切ないメロディーと繊細な歌唱で紡ぎ上げる儚く柔らかなシンセバラード「Only Human」、疾走感溢れる四つ打ちエレクトロダンスチューン「Stars」、バウンシーなR&Bアップ「Throwback」、「ボース」「ビーッチ」という合いの手(?)がセクシーなR&Bミッド「All in One Night」、浮遊感のあるキュートなR&Bミッド「Goodbye Means Hello」、男性シンガーJoel Compassとの艶やかなハーモニーを聴かせるオリエンタルなR&Bミッド「Coming Up For Air」、力強いゴスペルコーラスを従えたしなやかなミッドナンバー「Fight On」、壮大で伸びやかな曲調のポップソング「Yellow Love」、ダンスホールテイストのちょっと奇抜なアップナンバー「Beats N Bass」で本編終了。さらにDX盤のみ収録のボートラは、レトロポップなミッド「Tattoo」、Sia & Greg Kurstinコンビの製作で「Crazy Stupid Love Pt.2」とも言えるジャジーで弾けたアップナンバー「Firecracker」、One DirectionのLiam Payneがソングライティングに関与したポップバラード「I Won't Break」などが収録されています。

前半はMadonnaやJanet Jacksonを思わせる80's~90's風のクールで落ち着いたダンスチューンが中心、後半からはトレンドのアンビエントR&Bナンバーが中心のアトモスフェリックな作風となっています。先行シングル2曲はどちらもポップでキャッチーなダンスチューンだったので、それを想定していたのですが、蓋を開けてみると、これがなかなか予想外の内容でした。今作のキーワードは「90s」と「アンビエントR&B」、この二つですね。この二つのテーマに共通するのは「浮遊感」。この浮遊感がアルバム全体に反映されていて、今までの彼女のアルバムの中で一番統一感のある作風に仕上がっているんじゃないかと思います。ただ、その分全体的に派手さは無く、地味な曲調が続くので、シングル2曲のキャッチーさをアルバムに期待したら肩透かしを食らうかも。シングル向きのキャッチーな曲が少ないので、あまりヒットしなかったのも納得。かと言って決して悪いアルバムというわけではなく、1曲1曲のクオリティも高くて、それでいて通して聴いても違和感無くサラッと聴けるし、個人的にこの方向性はなかなか良いんじゃないかな、と。シェリルたそのヘロヘロで不安定なハスキーボイスがアンビエントR&Bの曲調に合ってると思うし、今までのアルバムで垣間見れたR&B路線がここで極まったような気がします。あとNicola提供曲が良い仕事してますね。Nicolaが歌っても違和感無さそうだけどw、彼女のソロ1stアルバムの「Cinderella's Eyes」も若干90sテイストがあったし、このアルバムの方向性にもピッタリ合ってると思う。というわけで、予想とは違った内容だったけど、結果的に満足行くアルバムで良かったです!やっぱりシェリルたそは最高だな。これからも応援してる!!大好き!!

16.11.14

Taylor Swift - 1989

Release: 29 October 2014 (JPN)
Label: Big Machine

Tracklist:
01. Welcome to New York
02. Blanc Space
03. Style
04. Out of the Woods
05. All You Had to Do Was Stay
06. Shake It Off
07. I Wish You Would
08. Bad Blood
09. Wilest Dreams
10. How You Get the Girl
11. This Love
12. I Know Places
13. Clean
14. Wonderland *
15. You Are in Love *
16. New Romantics *
17. I Know Places (Voice Memo) *
18. I Wish You Would (Voice Memo) *
19. Blank Space (Voice Memo) *

皆大好きテイ子ことTaylor Swiftのニューアルバム「1989」の感想。前作「Red」から2年ぶりの新作となります。テイ子と言ったら以前はカントリーシンガーのイメージでしたが、前作「Red」ではMax Martinとコラボした「We Are Never Ever Getting Back Together」等のシングル曲を筆頭にポップ路線へと傾倒。そして今作では遂にカントリー路線を一切排除した、テイ子史上初のポップアルバムを発表しました。今作ではそのMax Martinをエグゼクティブ・プロデューサーに迎え、アルバムの大半の曲を彼がプロデュース。さらに、Shellback、Greg Kurstin、Ryan Tedder、Jack Antonoff(FUN.)等と言ったポップ畑のヒットメイカーを集結させた、ポップミュージックを愛するテイ子の本気度が伝わってくるプロダクションとなっています。また、今回パッケージにも拘っていて、CDを買うと漏れなくジャケ写を模したポラロイド風写真が13枚付いてくるという豪華仕様。要らねぇ。しかもそれが全部で65種類5セットずつあるらしく、アルバム買って中を開けてみるまでどのセットが入ってるか分からないという……つまりスウィフティーは65種類全部揃うまでアルバムを買い続けないといけないという鬼畜仕様なわけですね。何とまぁ商魂逞しいんでしょう……恐ろしい……。まあ、それは置いといて、先行シングル「Shake It Off」は早速全米チャート1位を獲得し、さらにアルバムの売り上げも初週で128万枚という爆発的なヒットを記録。路線変更による賛否両論も何のそので、幸先の良いスタートを切っています。流石テイ子ですね。それでは、そんな彼女のニューアルバムの感想に早速参りましょう。

アルバムの幕開けを飾るRyan Tedderプロデュースのハンドクラップが響き渡るキュートなポップナンバーで「これからニューヨークで新生活を始めるわよ♡ウフフ♡」というテイ子のワクワクした気持ちが無駄に伝わってくる「Welcome to New York」、可愛らしく切なげな曲調とは裏腹に歌詞は歴代元彼達への執拗な恨みと愛想を尽かした今カレへの怒りに満ち溢れた内容が恐ろし過ぎる怨念ドロドロなポップチューンでMVでは迫真の大根演技を披露した「Blank Space」、冒頭2曲に色んな意味でドン引きした後に安心して聴ける四つ打ちシンセポップ「Style」、1Dのハリーのことを歌詞に書いたというサビのリフレインが心地良い80'sテイストなシンセポップ「Out of the Woods」、キュートで切ないサビが胸キュンなポップチューン「All You Had to Do Was Stay」、「気にしてなんかいられないっ!!」という珍邦題が付いてしまったホーン使いのキャッチーなチアソングで自分らしくいられることを鼓舞する通称テイテイ音頭「Shake It Off」、80sテイスト満載のキラキラしたシンセポップ「I Wish You Would」、Katy Perryに対するディスソングで皮肉にもKatyの「E.T.」に近い曲調のキャッチーでヒップホップテイストなポップナンバー「Bad Blood」、浮遊感のあるトラックが幻想的なミッドナンバー「Wildest Dreams」、前作「Red」にも収録されていそうなキャッチーで弾けたポップナンバー「How You Get the Girl」、アルバム中唯一のテイ子単独作曲による切々と聴かせる勾玉のバラード「This Love」、再びRyan Tedderプロデュースによる駆け落ちの様子を歌ったパワーバラード「I Know Places」、Imogen Heapとの共作による失恋の哀しみとそれを乗り越えた晴れやかな心情を歌った切なく儚いバラード「Clean」と、80年代の音楽に影響を受けたというコンセプトに沿った、懐かしいテイストのシンセポップサウンドで統一された作品となっています。さらにDX盤のみ収録のボーナストラックを紹介しますと、幻想的でスケール感のあるパワーバラード「Wonderland」、切なく静けさに満ちたスローバラード「You Are in Love」、キャッチーでキュートなシンセポップチューン「New Romantic」と、アルバム本編に負けず劣らずのキャッチーさを誇るナンバーが収録。おまけに、テイ子の曲紹介とレコーディング中の模様を収録したソングライティング・ボイスメモも3曲収録されていますが、これは唯の雑音なのでノーコメントで。

結論から言うと、このアルバム、とても気に入ってます。テイ子初のポップアルバムと言うことで、前作からのシングル曲みたいな流行を意識したKaty Perry的ジャンルごちゃまぜポップアルバムになっているのかとおもいきや、蓋を開けてみればそれとは全く違う、ほぼ全編80年代テイストで統一されたコンセプチュアルな作風。キャッチーであると同時に深みのある仕上がりになっていました。先行の「Shake It Off」を聴いた時点で、「テイ子のことだから、ただのポップアルバムとは違うんだろうなー」とは薄々感じていましたが、予想を遥かに上回る素晴らしい出来栄えに吃驚。80年代と言うコンセプト、キャッチーで親しみやすくもフックの効いたメロディー、無駄のないスッキリとしたシンセポップサウンド、それにぴったりフィットするテイ子のキュートなヴォーカル、アートワークのレトロで色褪せた雰囲気、全てがパズルのピースのように完璧に一致してる。さらに、1曲1曲のクオリティが恐ろしく高い上に、バラエティに富んでいて、それでいて散漫にならず一貫した統一感がある。ポップアルバムとして最高峰の出来だと思う。ただの流行に消費される産業ポップ(それはそれで好きなんだけどw)とは一線を画したポップミュージックの見本みたいなアルバムだね。確かに今までのアルバムとは全く毛色が違うので、賛否両論あるのは分かるけど、個人的には大好きなアルバム。「前の音楽性と変わったから好きじゃない」「昔の方が良かった」なんて考えはナンセンス。こんなに完成度の高い上質なポップミュージックを提供してくれてるんだから、存分に楽しまなきゃ勿体ないじゃない?とにかく、このアルバムからテイ子の音楽に対する深い愛情と情熱を感じたよ。もう大好き。傑作!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

2.11.14

Single Review Vol.17


Megan Washington - My Heart Is A Wheel

オーストラリア出身の女性SSW、Megan Washingtonのニューシングル。発売中のニューアルバム「There There」からの3rdシングルとなります。前作「Limitless」同様、Sam Dixonによるプロデュース&共同ソングライティングによるナンバーで、アルバムの方もほぼ全曲Samによるフルプロデュース作となっています。前回の「Limitless」もツボだったんですが、この曲も凄く良い。弾けたビートのアップナンバーで、今回発表されたシングル3曲の中で一番ポップで分かりやすい曲なんだけど、早口で歌うサビメロは切なく哀愁感があってツボです。歌詞も切なくて好き。彼女のヴォーカルって割と癖が無くて聴き易いんだけど、独特の憂いを秘めていて、この曲みたいな内省的な曲にもピッタリ合ってるような気がします。かと言えば1stみたいなパワフルなバンドサウンドもシャウトを効かせて歌えるし、魅力的なボーカリストですよね。アルバムも最近になってやーーーーーーっと聴けましたが、とても良かった!女性SSW好きにお薦めしたいです。