28.5.15

Single Review Vol.25

さ、今月もいつものコーナー行くわよ~!

Kodaline - The One

最新作「Coming Up For Air」からの2ndシングル。1stシングルだった「Honest」は彼らにとって新境地のアッパーで盛り上がるロックナンバーでしたが、こちらはKodalineらしい普遍的なメロディーを奏でる美しいバラード。彼らの十八番であるアコースティックでじっくり聴かせる曲調ですが、それでいて打ち込みやシンセの音も入ったりと、地味ながら程良く聴き易さがある所が良いですね。歌詞の方もテーマが"ウェディングソング"なだけあって、いつも後ろ向きな(笑)彼らにしてはポジティヴな内容で、曲調も何処か晴れやかな気がします(笑) 楽曲のウケが良いのかダウンロードセールスは好調のようで、「Honest」以上にロングヒットを記録してるみたいですね。ちなみに今年のサマソニにも出演が決定!また日本で彼らのライブが見れる事を楽しみにしてます!



16.5.15

Madonna - Rebel Heart


Release: 18 March 2015 (JPN)
Label: Interscope

Tracklist:
01. Living For Love
02. Devil Pray
03. Ghosttown
04. Unapologetic Bitch
05. Illuminati
06. Bitch I'm Madonna (Feat. Nicki Minaj)
07. Hold Tight
08. Joan of Arc
09. Iconic (Feat. Chance The Rapper & Mike Tyson)
10. HeartBreakCity
11. Body Shop
12. Holy Water
13. Inside Out
14. Wash All Over Me
15. Best Night *
16. Veni Vidi Vici (Feat. Nas) *
17. S.E.X. *
18. Messiah *
19. Rebel Heart *

"絶対女王"ことMadonnaさん(56歳)のニューアルバム「Rebel Heart」の感想。前作「MDNA」から約3年ぶりの新作となります。去年の年末にアルバムの制作途中のデモ音源がネット上に流出してしまった事を皮切りに、突如新作のアナウンスを発表。アルバムから先行して6曲配信リリースし、話題を集めました。さらに今作のプロモーションとして、グラミー、ブリットアワード(途中で衣装トラブルで転倒するアクシデントがありましたが、見事パフォーマンスをやり切ったプロ根性は流石!)等と言った音楽祭典でも堂々たるパフォーマンスを披露するなど、相変わらずの絶対女王っぷりで全世界のド肝を抜かせるマドンナ。他にも、SNSにハマりだしたのかコードを巻き付けたジャケ写を模した糞コラをツイッターに連投したり、グラミーのレッドカーペットでお尻をポロったり、コーチェラでDrakeのパフォーマンス中にゲストとして登場するも、突然DrakeにディープキスしてDrakeからめっちゃ吐き気を催しそうな顔をされたりと、全部挙げたら枚挙に暇が無いほどネタ方面でも大活躍!流石絶対BBA!そんな彼女の3年ぶりの新作ですが、制作陣にはDiplo、Avicii、Kanye Westらを起用と、なんとまあ金に物を言わせたミーハー極まりない超豪華プロデューサー勢をブチ込んできました。2008年発表の「Hard Candy」の時は、当時勢いのあったTimbalandとPharrell Williamsを全面的に起用していましたが、相変わらずご自分の年齢を一切考えない若さに満ち溢れた感性が最高だなって思います。そんなマドンナさんのミーハーBBA丸出しな新作!!一体どんな内容になっているのでしょうか!?

アルバムからの先行シングルで「アンゴナキャリオンッ!!」と高らかに宣言する懐かしさと新しさが融合したエレクトロダンスチューン「Living For Love」、Aviciiプロデュースのフォークとエレクトロが融合したミッドダンスチューン「Devil Pray」、最近のマドンナ作品の中ではかなり久しぶりに聴ける正統派のパワーバラード「Ghosttown」、レゲエテイストで若干No Doubtの香りがする「Unapologetic Bitch」、Kanye Westプロデュースの混沌としたヒップホップナンバー「Illuminati」、目まぐるしく曲調が変わりゆくヘンテコヒップホップ「Bitch I'm Madonna」、トライバルビートを乗りこなすダークなエレクトロアップ「Hold Tight」、一転してアコギのイントロから安らぎを与えるメロディアスなフォークポップ「Joan of Arc」、ヒップホップ meets EDMなサウンドで熱狂を巻き起こすアンセミックなヒップホップナンバー「Iconic」、オーケストラサウンドで壮大に聴かせる悲壮感溢れるバラード「HeartBreakCity」、バンジョーの音色が異国情緒感を漂わせるトラディショナルなフォークポップ「Body Shop」、X Factor NZの審査員に起用されるもコンテスタントに罵声を浴びせて大炎上したC級ディーヴァNatalia Killsとの共作による下品な歌詞と喘ぎ声がお下劣全開な珍曲「Holy Water」、低音が強調されたエレクトロビートと美しいメロディーの対比が印象的なミッドバラード「Inside Out」、バロック調で壮大にアルバム本編の幕を閉じる美しいバラード「Wash All Over Me」と、マドンナお得意のダンスチューンから、新境地を切り開いた尖鋭なヒップホップ、アコースティック調、メロディアスなバラードと、バラエティ豊かな曲調で攻めつつ、不思議と統一感が感じられる作風となっています。またボートラの方も、中近東風のR&Bミッド「Best Night」、歌詞に自身の過去のヒットシングルのタイトルを織り交ぜて今までのキャリアを回顧するスローテンポなヒップホップ「Veni Vidi Vici」、まんまセックスの事を歌ったお下劣極まりない歌詞とまたもや喘ぎ声フィーチャーがキツ過ぎるトラップ調の気だるいヒップホップ「S.E.X.」、オーケストラサウンドで荘厳に聴かせるバラード「Messiah」、本作品のタイトル曲で自身の半生を綴った自叙伝的な歌詞が印象的なアコースティックポップ「Rebel Heart」と、本編に負けじと良曲多し。

ここ数年のマドンナのアルバムと言えば、年甲斐も無くアッパーでダンサブルな作風が続いていたので、プロデューサーの顔ぶれからして今回も多分そうなんだろうな、と思っていた所、いざ蓋を開けてみると、意外にもミッドテンポの聴かせるタイプの曲が多くを占める落ち着いた内容となっていました。もちろん「Living For Love」みたいなトレンドを取り入れた挑戦的なアップも幾つか入っていますが、あくまでアルバムのスパイス程度の収録で、全体的にソングオリエンテッドでメロディアスな雰囲気を感じさせてくれます。それでいて決して守りに入らず、マドンナらしい尖鋭かつ最先端の音が貫かれているんですよね。正直、先行シングルがそこまでピンと来なかったので、あまり期待して無かったのですが(笑)、予想以上に素晴らしい出来栄えだったので嬉しい誤算でした。あと、今作のテーマは「マドンナ自身の二面性(強さと弱さ)」だそうですが、各プロデューサーの仕事ぶりによってそれが見事に反映されているんですよね。今作のメインプロデューサーってDiplo、Avicii、Kanye Westの3人だと思っているのですが、Diploがマドンナの挑戦的で強い一面を上手く引き出しているのに対して、Aviciiは逆にマドンナの弱さや脆さを上手く引き出してるように思えます。そしてその両方の側面をバランス良く取り入れて昇華しているのがKanyeなのかな、と。一見ジャンルごちゃ混ぜのようでいて、この一貫したテーマ性がアルバムの内容を上手く纏め上げたんじゃないでしょうか。楽曲のタイトルの方も「Devil Pray」とか「Illuminati」とか「Holy Water」とか宗教的、神話的な意味合いの単語が散りばめられているのですが、その反面、歌詞の内容は下世話だったりお下品だったりと、その辺りも非常にマドンナらしいです。

個人的にはここ数年のマドンナ作品の中で一番気に入ってるアルバム!バラードはどれもメロディアスで深みがあるし、アップは奇抜で挑戦的でカッコいい!現行ポップアルバムとしても高水準の仕上がりでしょう。前作「MDNA」がこれまでのキャリアの集大成的アルバムだとしたら、今作はそこから新たな道へと切り開く新境地的なアルバムだと思います。これからも"反逆の心"を以てアンゴナキャリオンッ!!し続けて欲しいものですね!(?)