27.5.16

Ariana Grande - Dangerous Woman

Release Date: 20 May 2016
Label: Republic

Tracklist:
01. Moonlight
02. Dangerous Woman
03. Be Alright
04. Into You
05. Side to Side (Feat. Nicki Minaj)
06. Let Me Love You (Feat. Lil Wayne)
07. Greedy
08. Leave Me Lonely (Feat. Macy Gray)
09. Everyday (Feat. Future)
10. Sometimes *
11. I Don't Care *
12. Bad Decisions
13. Touch It *
14. Knew Better / Forever Boy *
15. Thinking Bout You
16. Step On Up **
17. Jason's Song (Gave It Away) **
18. Focus ***

"Super BunnyことAriana Grande"
Ariana Grandeのニューアルバム「Dangerous Woman」の感想。一昨年リリースされた大ヒットシングル「Problem」の世界的ヒットを期に一気にスターダムへと駆け上り、今一番ノリにのってる女性シンガーであるArianaですが、前作「My Everything」から1年9ヶ月のブランクを経て、満を持しての新作がリリースされる事になりました。その名も「Dangerous Woman」(=危険なヲンナ)……ッ!!去年は例のドーナツ舐め舐め事件で世間をドン引きさせたり、来日をキャンセルしてディズニーランドで遊んだりと、若干アレな素行が目立っていましたが、その"Dangerous"な本性がいよいよ剥き出しになってしまったのでしょうか。当初は「Moonlight」というタイトルになっていましたが、今年に入ってから急遽アルバムタイトルを突如変更、バニーマスクを被ったジャケ写(日本盤はマスク無しの"寄せて上げて"Version)を解禁して早速世間の度肝を抜かしてきました。なぜバニーマスクを被ってるのかと言うと、Ariana曰く「私自身のスーパーヒーロー版」とのことで、言うなればオルターエゴのような感じだそうです。そしてビルボード誌("VIVA LA DIVA!"という見出しが最高!)の最新インタビューでこのオルターエゴは"Super Bunny"という名前らしく、「SuperheroでもありSupervillainでもある」とも語っていました。香ばしいですね。"わがままディーヴァ"という世間からのバッシングもなんのその、あくまでDa Baddest Bitch道を貫くArianaさんですが、アルバムの内容はどうなっているのでしょうか。

"二組のプロデューサーをメインに迎えた、二つの側面を持つアルバム"
今作のプロデュースを手がけたのは大ヒットシングル「Problem」を手がけたヒットメイカーMax Martinと、1stアルバムからの付き合いである盟友Tommy Brownの二人。前作は複数のプロデューサーを迎えての制作でしたが、今回は必要最小限のプロダクションで制作されています。Ariana曰く、今作に収録されている楽曲はPopとR&Bの二つのサイドに分かれていて、Max Martinがポップサイド、Tommy BrownがR&Bサイドの楽曲を担当している感じです。まずMax Martinが手がけたのは、アルバムからの1stシングルとして新機軸を打ち出してきたロックバラード「Dangerous Woman」、2ndシングルに決定されたキャッチーなダンスチューン「Into You」、Nicki Minajを迎えたレゲエテイストの「Side to Side (Feat. Nicki Minaj)」、「グリデエエエェェェッッッ!!フウウゥゥッッ!!」と叫ぶディスコチューン「Greedy」、胸キュンアコースティックバラード「Sometimes」、Jess Glynne辺りが歌いそうなオシャレなソウルチューン「Bad Decisions」、サイバー名セツナ系ミッド「Touch It」辺りのダンスポップ色の強いナンバー。これらの楽曲は前作の「Break Free」や「One Last Time」みたいな路線をさらに突き詰めた感じですね。そしてTommy Brownの手がけたのが、アルバムの1曲目で元々今作の表題曲でもあったオールディーズなバラード「Moonlight」、Disclosureが得意としそうなディープハウスチューン「Be Alright」、PBR&Bナンバー「Let Me Love You (Feat. Lil Wayne)」、Macy Grayのスモーキーな歌声が良い味出してるレトロなバラード「Leave Me Lonely (Feat. Macy Gray)」、「ゥチゎもぉ気にしないヵラ。。」と今までの所業に対して完全に開き直った感のあるバラード「I Don't Care」、PBR&Bテイストの前半とダンスチューンへと転調する後半の組曲式になっている「Knew Better/ Forever Boy」と、R&B色強めな楽曲をプロデュース。

"本編に劣らないクオリティのボーナストラック群"
また、上記の2名以外のプロデューサーがメインに関わったのは、Max Martinチームの一人であるIyaプロデュースのヒップホップチューン「Everyday」と、同じくMax MartinチームのPeter SvenssonとBillboardプロデュースのミッドダンスチューン「Thinking Bout You」の2曲。この2曲は若干毛色が違っててアルバムに良いアクセントを添えていますね。更に日本通常盤(Target盤)にはBeyoncéやAmeriie辺りがとくいとしそうなマーチングバンド系アップ「Step On Up」、去年のAndrea Bocelliとのコラボが影響を受けたであろうクラシカルなミッド「Jason's Song (Give It Away)」の2曲が追加収録されていますが、どちらも攻めてる曲で素晴らしいです。ちなみに日本盤のみハリーポッターシリーズに登場するドラコ・マルフォイにインスパイアされたと言う銀髪ルックと分厚くなった唇にイメチェンして「ゥチに注目してょ♡」と歌うも大して注目されないままヒットせず結局無かったことにされた「Problem」の2番煎じ的アップ「Focus」も収録されています。私結構好きだったんですけどね、この曲。

"攻めたタイトルとビジュアルイメージは裏腹に、丁寧に作られた上質なポップアルバム"
"危険な女"というタイトルとは裏腹に、とても優等生的で丁寧に作られたアルバム。前々作みたいな90s R&Bオマージュでもなく、前々作みたいな色んなタイプの曲の入ったごった煮アルバムでもなく、今作は程よい統一感があって、PopとR&B、どちらの要素が上手く調和されてます。プロデューサーの数を二組に絞っただけあって、綺麗に纏まってますね。Arianaが「これが本当の私よ」とディーヴァテンプレコメントを仰ってましたが、変に迷走する事も無く、真っ当な音楽性で真っ当にクオリティの高い作品を届けてくれたなという印象ですね。歌の上手さはもちろんのこと、どの曲も彼女の歌唱力が映える仕上がりで、製作陣の自信と気合が伝わってきます。そしてどんなにDangerousなビジュアルになろうと、どんなにDiva化しようとあくまで音楽性はコンサバ寄りな所は、それこそ初期から比較されていたMariah Careyに通ずる所は大きいのかな、と(歌唱はMariahとはタイプが違うと思うけど)。こういう王道ディーヴァ感こそが同じ若手ポップスター枠で「これが本当の私よ」と"ワタシ革命"を起こしたMiley CyrusやRihanna辺りとはまた違った魅力があるんじゃないかなと思います。個人的には今までの中で一番好きなアルバム!。これで次のアルバムが音楽性までトンチキ化したらそれはそれで面白いnですけどね。